▲TOPへ戻る

〒243-0036 神奈川県厚木市長谷1669
  • 特大
  • 大
  • 標準

厚木ひまわり動物病院ブログ

“なぜ院長は漢方薬をすすめるのか?”西洋医学だけでは届かない“体質”に寄り添う厚木ひまわり動物病院の中医学・漢方治療

こんにちは。厚木ひまわり動物病院です。

飼い主様からよくいただく質問があります。

「院長、どうしてそんなに漢方薬を勧めるのですか?」

病院といえば西洋医学。
薬=化学合成された医薬品。
そのイメージが一般的ですよね。

しかし当院では、西洋医学と東洋医学(中医学)を組み合わせる “統合医療” を大切にしています。

今回はその中でも、
院長がなぜ漢方薬を治療選択肢として強く推すのか
その理由と魅力をわかりやすくご紹介します。


1.漢方は“別の視点で体をみる医学”だからこそ治療の幅が広がる

「中医学では、臓器・組織・細胞・遺伝子…などから体を考える西洋医学とは全く視点が違うんです。」

中医学では、体を構成する要素を
気・血・津液(しんえき)
という3つのバランスで捉えます。

この考え方が、
西洋医学とは“まったく別の角度”から体調を見つめる力を与えてくれるのです。


2.中医学の基本「気・血・津液」とは?

① 気(エネルギー)

「気とか、なんだか怪しくないですか?」

確かに、目に見えないため怪しく感じる方もいます。
ですが“気”という表現は、私たちの生活にすでに溶け込んでいます。

  • 元気がない
  • 気分が悪い
  • 気を失う
  • 気力がない

どれも「体の状態」を“気”で表現しています。

電波やWi-Fiが目に見えないのに確かに存在しているように、
中医学では 生命活動を支えるエネルギー として“気”を捉えます。


② 血(けつ:血液)

「血は血液のことですか?」

はい、中医学では血液そのものを“血”と呼びます。

血が足りなくなる、流れが悪くなると……

  • 疲れやすい
  • 皮膚や被毛の質が落ちる
  • 元気がない
  • 痛みが出る

など、さまざまな不調につながると考えられています。


③ 津液(しんえき:体の潤い)

津液とは、
汗・唾液・リンパ液など血液以外の体液全般を指します。

潤い不足になると、

  • 皮膚の乾燥
  • 粘膜トラブル
  • 涙・よだれの異常
  • 脱水

など、細かい不調が積み重なります。


3.漢方薬は“自然の恵み”でこの3つのバランスを整える医学

「漢方薬とどう関係しているのでしょうか?」

中医学では、病気の原因は
気・血・津液のバランスが崩れること
と考えています。

そこで用いられるのが、
自然界に存在する 生薬(しょうやく) です。

◆ 生薬の原材料

  • 植物
  • 動物
  • 鉱物

これらを組み合わせることで
体のバランスを整え、自然治癒力を引き出します。

化学合成された薬のように
“症状を消す”ことよりも、

体を本来の状態へ近づけること

を重視する治療法なのです。


4.西洋医学にはできない部分を補えるのが漢方薬の強み

西洋医学は、

  • 細菌を殺す
  • 炎症を抑える
  • 数値をコントロールする

など“即効性”に優れています。

反対に漢方薬は、

  • 体質を整える
  • 根本的な不調を改善する
  • 自然治癒力を高める

といった 中長期的な体のケアが得意 です。

つまり、どちらが良い悪いではなく、

西洋医学と東洋医学を組み合わせることで、治療の選択肢が何倍にも広がるのです。

これが院長が漢方薬を強く推す大きな理由のひとつです。


5.漢方薬は“病気になってから”ではなく“病気になる前”にも効果的

「病気になる前から飲みたいですね!」

このご意見、まさに中医学の本質をついています。

中医学には3つの柱があります。

未病(みびょう)

病気ではないけれど、なんとなく不調。
この段階で整えることが最も理想的。

治療

今ある症状を改善し、体を回復させる。

養生(ようじょう)

生活習慣や体質を整え、病気になりにくい体をつくる。


漢方薬は、
症状が出てからの治療にも、病気を防ぐ養生にも使える
非常に幅広い医学です。

ペットにも同じことが言えます。

  • 冷え性
  • 皮膚の弱さ
  • 胃腸の弱さ
  • シニア期の体力低下
  • 季節の変わり目の不調

こうした「小さなサイン」の段階でケアできるのが、漢方の大きな魅力です。


6.まとめ:院長が漢方薬をすすめる理由

  • 体を「気・血・津液」という別の視点で評価できる
  • 治療の選択肢が圧倒的に広がる
  • 自然の生薬で体質そのものを整える
  • 西洋医学では届かない不調にアプローチできる
  • 未病・治療・養生という幅広い活用法がある
  • “病気になる前”から使える数少ない医学だから

最後に:漢方薬は動物にとっても優しい選択肢です

漢方薬は、単に薬を変えるだけの話ではありません。

それは、

「ペットの体を本来のバランスに戻すための医療」

であり、

「西洋医学だけでは救いきれない部分を補うための手段」

でもあります。

もし今、
“なんとなくスッキリしない” “体質改善をしたい”
という小さな悩みがあれば、どうぞご相談ください。

気・血・津液のバランスを整えることで、
きっとペットの毎日が軽く、元気になります。

あなたの大切な家族の健康を、
西洋医学と東洋医学の両方からサポートしていきます。