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〒243-0036 神奈川県厚木市長谷1669
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小鳥の診療

小鳥

小鳥、うさぎ、フェレット、ハムスターなど小動物の診療もお任せください。
小動物は犬、猫よりも体調不良の症状を確認しにくいうえ、詳しい検査が難しいために治療が限られてしまいます。当医院では正確な診断に基づく正しい治療を提案いたします。
ペットショップによる飼育指導もまちまちで、根拠のないものが多いように感じています。
特に初めておうちに迎える時やすでに先住動物がいる場合は、飼育開始時の最初の健診は非常に重要です。是非動物病院へお連れ下さい。

小鳥を家族に迎えた皆さんへ!

皆さんが家族に迎えようと決めた小鳥たちは、人間が用意した環境でしか生きていくことが出来ません。小鳥の寿命は10~20年くらいですが、飼育環境、栄養状態、健康管理習慣など、命を預かる皆さんの考えひとつで、小鳥たちの人生の質と寿命が決まります。

鳥類は人、犬、猫などの哺乳類とは全く異なる生物ですが、人に良く慣れ、体を撫でてと要求します。機嫌が良いと楽しそうに歌を唄い、人の言葉を真似します。人と同じ完全な二足脚歩行ができるのに、空も飛べる、何ともユニークで愛すべき動物です。

小鳥とはどんな動物かをしっかり理解し、かかりつけ医とうまく付き合えば健康で楽しいバードライフを長く過ごせます。小鳥を家族に迎えたら、まずは小鳥を専門的に診察できる病院で健診を受けましょう。

●栄養のバランスが大切!
小鳥はいつでも全力で飛べるように常に暖機運転状態です。そのため体温は42℃近くに維持され、更には定期的に羽が生え変わるために、栄養要求が非常に厳しい動物です。バランスを欠いた食事管理ではすぐに栄養不良状態に陥ります。

●コミュニケーションが大好き!
小鳥は色鮮やかで個性豊かですが、それはコミュニケーションが必須であることを意味します。かごに入れて餌を替えれば OK ではなく、毎日話しかけてあげましょう。逆にそれが災いして過剰な発情状態が慢性化すると病気になってしまうので、定期的な健診は欠かせません。

●呼吸に気を付けて!
小鳥の呼吸器は、人の10倍も効率よく酸素交換できるため、滅多なことでは苦しくなりません。口を開けて呼吸している、からだ全体で呼吸しているなど、苦しそうな症状の小鳥は危篤状態です。緊急集中治療が必要(それでも死んじゃうかも知れません)ですので、大至急病院へ行きましょう。

●感染症に注意!
胃に感染するマクロラブダス、消化管内で増殖するトリコモナス、免疫を壊すPBFDウイルスなど、すぐに治療が必要な感染症を持っていることがしばしばあります。定期的に健診をしましょう。

●近所の病院で小鳥の診察できますか?
小鳥は小さく、非常に繊細で特殊な動物ですので、犬・猫などの一般的診療技術ではまったく通用しません。適当な飼育環境や中途半端な治療では、犬・猫以上にあっけなく死んでしまうことが少なくありません。小鳥を専門的に診療できる専門知識・経験・技術のある病院を選びましょう。

小鳥の診察について

診察できる種類は、文鳥、カナリア、セキセイインコ、小桜インコ、オカメインコ、うずら等です。大型インコ、オーム類の診察は出来ません。また野外で保護された野鳥類で、ご自宅で管理できない場合は、できるだけ自然保護センターへ依頼してください。
診察にお越しになる際に運搬用の小さなかごに入れ替えてきていただく患者さんが多いのですが、ケージの中での様子や全般的な日常環境把握のため、大きくて大変ですが、出来るだけケージごとお持ちください。
診察にあたり最初に下記のようなご自宅での様子を問診しますので、なるべく日常のお世話をされているご家族の方の同伴をお願い致します。

□どのような所がいつもと違うのか
□体調を崩すようなきっかけや思い当たる原因があるか
□ケージから出している間の様子はどうか
□産卵したことがあるか
□羽毛が異常に落ちていないか
□便量はいつも通りか
□食欲はいつも通りか
□鳥に直接さわれるか

さらに下記のような項目に関して獣医師が視診いたします。

□ケージ内の環境はどうか
□止まり木をしっかりつかんでいられるか
□快活に活動しているか
□毛並みはどうか
□羽毛を膨らませていないか
□目を閉じて眠そうにしていないか
□目はきれいか
□鼻水など出ていないか
□くちばしや足の皮膚の状態はどうか
□爪の状態は良好か
□お尻周りは汚れていないか
□床に落ちている便の状態はどうか

その後必要に応じて直接触診、検便、被毛検査、レントゲン撮影、超音波検査なども行います。治療方法は注射、内服薬処方(直接・飲水)、外用薬処方などですので、ご家族の方が直接鳥にさわれない場合は治療が難しい場合があります。
鳥は自然界では非常に弱い立場ですので、人に対して弱みを見せません。自宅では元気がないのに、診察室では緊張して元気に見えることもあります。ご自宅での様子をできるだけ詳細に獣医師にお話しください。
またどうしても鳥を連れて来院できない場合は、問診のみでも治療のご提案をいたしますので、お気軽にご相談ください。

小鳥

小鳥の診察の進め方、診断に必要な検査について

1.問診(診察料900円に含まれます)

いつもお世話している家族の方から、飼育環境などを詳しく伺います。

2.身体検査(診察料900円に含まれます)

①視  診・・・まずは全体的な状態・活動性・膨羽・傾眠・排便などを目視で確認します。
②触  診・・・触って大丈夫そうであれば、実際に体を触って、詳しく全身を確認します。
③聴  診・・・必要に応じて聴診器を使って心臓、呼吸器の音を確認します。
④体重測定・・・胸筋の具合から全身栄養状態を確認し、最後に体重を測定します。

3.臨床検査

①便検査
●一般検査・・・寄生虫、感染微生物、炎症細胞、血液細胞などを観察します。(2,200円)
●染色検査・・・澱粉や脂肪の消化反応を確認し、消化機能を評価します。(2,200円)

②尿検査・・・・糖尿病、腎臓病、尿路感染症などを診断できます。尿採取に時間を要します。(2,500円)

③そ嚢検査・・・そ嚢液を採取し、そ嚢内の状態を評価します。(5,500円)

④レントゲン検査
●単純撮影・・・一般的なレントゲン撮影です。2枚程度撮ります。(6,630円~)
●造影検査・・・造影剤を投与した上で、レントゲンを撮影します。終了まで2~3時間かかります。
(造影剤投与量、撮影枚数により変動します。約15,000円~)

⑤超音波エコー検査(6,630円)
下腹部からお腹の中の状態をエコーで確認します。レントゲンでは分からない内部構造が観察できます。

⑥血液検査(23,900円)
頸静脈からの採血を行い、貧血や脱水の状況、白血球などの病態観察、12項目の生化学検査により、内臓全体の異常を検出します。30分~程度かかります。

⑦PCR検査(単項目11,000円、9項目まとめ77,000円)
便中の感染症の遺伝子を検出します。代表的な下記9病原体を一度に検査できます。
検査結果が出るまでには数日かかります。(※マイコプラズマは咽頭ぬぐい液が必要です)
 ①オウム類嘴羽毛病ウイルス(PBFD)②鳥結核菌(鳥抗酸菌)
 ③鳥ポリオーマウイルス(BFD) ④鳥クラミジア(オウム病)
 ⑤鳥マクロラブダス(メガバクテリア) ⑥クリプトコッカス
 ⑦鳥ボルナウイルス(腺胃拡張症) ⑧クリプトスポリジウム
 ※⑨マイコプラズマ

⑧皮膚糸状菌培養検査(3,300円)
皮膚疾患の原因菌として多くみられ、人にも感染する人獣共通感染症である皮膚糸状菌を検出します。培養結果は2週間後に判定します。

セキセイインコ最大の敵

セキセイインコ最大の敵 ~PBFDとは!?

  • 主にオウム目、特に若いセキセイインコに感受性が高いウイルス感染症です。陽性率は60%とも言われます。
  • 幼鳥で急性の場合は、特に目立った症状なく突然死します。若鳥以降では慢性化し、羽毛障害、脱羽が進行し、末期には、くちばし障害や免疫不全により死亡します。
  • 感染鳥からの接触により感染し、潜伏期間は最短で3週間~数年にわたります。
  • 血液のPCR検査で診断(1週間ほどかかります)。
  • 新しくお家に迎える雛はなるべく早く検査し、結果が分かるまでは検査済み鳥とは隔離するべきです。
  • インターフェロンの飲水添加により治療します。

小鳥の遺伝子検査について

小鳥の診察は精緻かつ慎重な客観的根拠に基づき、総合的に診断する必要があります。当医院ではより正確な診断を行うための遺伝子検査をお受け頂けます。

①オウム類嘴羽毛病(PBFD)
②セキセイインコ雛病(BFD)
③鳥オウム病(クラミジア)
④鳥結核症(抗酸菌)
⑤鳥マイコプラズマ
⑥メガバクテリア
⑦鳥腺胃拡張症(ボルナウイルス)
⑧クリプトコッカス

週に1回! 小鳥のセルフ健康チェック

小鳥は体調を隠す、と言われます。天敵から狙われないように、群れから追い出されないように、等の理由によると考えられています。動物病院に連れて行くタイミングを計っているうちに手遅れに。。。ならないよう、自宅で簡単に出来る健康チェックのポイントをご紹介します。出来れば週に1回、習慣にしましょう。

1.体全体をよく眺めよう!

羽の色の変化はないか、くちばしはきれいか、羽を膨らませていないか、しっかり両足で立っているか、卵を産んでいないか、などを確認しましょう。

2.体重を量ろう!

病気は隠せても体重はごまかせません。痩せすぎ、太りすぎ、大きな変動があったら要注意です。
セキセイインコは30-40g、オカメインコは80-120gが標準体重です。

3.お腹を触ろう!

鳥はお腹が膨れて致死的な病気が沢山あります。いつもが分かれば異常が分かります。早期発見で治癒率を上げましょう。下腹部あたりの柔らかい所を指で優しく触ってみてください。

4.お尻の穴(正確には総排泄孔)を見よう!

少し毛をかき分けて見て下さい。汚れていたり、何かが飛び出ていたり、異常はありませんか?

5.うんちとおしっこを観察しよう!

鳥には膀胱が無く、お尻の穴(総排泄孔)から尿、便、尿酸がセットで出てきます。
ケージの底(糞切り網の下)にキッチンペーパーを敷いて、毎日交換し、色、量、形などを確認しましょう。
●おしっこの色は無色、薄い黄色が正常で、1回量は1円玉大の染みができるくらいです。
●うんちは茶色、筒状が正常です。色の変化(濃緑、黒色、赤色)や形の崩れは要注意です。
●クリーム状の尿酸は白色が正常です。赤、緑、黄色の尿酸は危険信号です。

観賞用に買って、適当に餌をやって、死んでしまったらお終い。ではあまりにも悲しいですよね。小鳥はしっかり管理してあげれば非常に人に慣れますし、言葉を話し、歌を唄い、15年以上の寿命があります。人間と同じ2足歩行、なのに空を飛ぶ、愛すべき鳥たちと、楽しいバードライフを過ごしましょう!

私たちが全力でお手伝いいたします。

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